虛用第五

天地不仁、以萬物爲芻狗。聖人不仁、以百姓爲芻狗。天地之間、其猶槖籥乎。而不屈、動而愈出。多言數窮。不如守中。

天地不仁(ふじん)、萬物を以て芻狗(すうく)と爲す。聖人不仁、百姓(ひやくせい)を以て芻狗と爲す。天地の(かん)、其れなほ槖籥(たくやく)のごときか。(きよ)にして()きず、動いて愈々(いよいよ)出づ。多言(たげん)數々(しばしば)(きゅう)す。(ちゆう)を守るに()かず。

  • 芻狗=祭祀に用いられる、藁で作った犬。祭祀が終わると廃物とされる。
  • 百姓=人民。
  • 槖籥=ふいご。
  • 中=(盅)空虚。虚心・無音。

第6章:成象

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