儉武第三十

以道佐人主者、不以兵強天下。其事好還。師之所處、荊棘生焉。大軍之後、必有凶年。善者果而已。不敢以取強。果而勿矜。果而勿伐。果而勿驕。果而不得已。果而勿強。物壯則老。是謂不道。不道早已。

道を以て人主(じんしゆ)(たす)くる者は、天下に強たること兵を以てせず。其の事()(かへ)る。()()る所、荊棘(けいきよく)生ず。大軍の(のち)、必ず凶年有り。善なる者は(くわ)なるのみ。敢て以て強を取らず。果にして(ほこ)る勿れ。果にして(ほこ)る勿れ。果にして(おご)る勿れ。果にして()むを得ず。果にして強なる勿れ。物(さかん)なれば則ち老ゆ。(これ)不道(ふどう)と謂ふ。不道なれば早く()む。

  • 師=軍隊のこと。
  • 荊=楚地に産する小灌木。
  • 棘=とげのある小灌木。
  • 果=果敢。果断。

第31章:偃武

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