孔徳之容、唯道是從。道之爲物、唯怳唯忽。忽兮怳兮、其中有像。怳兮忽兮、其中有物。窈兮冥兮、其中有精。其精甚眞、其中有信。自古及今、其名不去。以閲衆甫。吾何以知衆甫之然哉。以此。
孔徳の容は、唯道に是れ從ふ。道の物たるは、唯怳唯忽。忽たり怳たり、其の中に像有り。怳たり忽たり、其の中に物有り。窈たり冥たり、其の中に精有り。其の精甚だ眞にして、其の中に信有り。古より今に及びて、其の名去らず。以て衆甫を閲ぶ。吾何を以て衆甫の然るを知るや。此を以てなり。
- 孔徳=大きな徳。
- 容=儀容・すがた・状態。
- 怳=うつろな気持ちでぼんやりする。
- 窈=深遠なさま。
- 冥=暗く明らかでないこと。
- 衆甫=万物の始め。
- 閲=総べるの意。