道生之、徳畜之、物形之、勢成之。是以萬物、莫不尊道而貴徳。道之尊、徳之貴、夫莫之命而常自然。故道生之、徳畜之、長之、育之、成之、孰之、養之、覆之。生而不有、爲而不恃、長而不宰。是謂玄徳。
道之を生じ、徳之を蓄ひ、物之を形づくり、勢之を成す。是を以て萬物、道を尊び徳を貴ばざるは莫し。道の尊き、徳の貴き、夫れ之に命ずる莫くして常に自然なり。故に道之を生じ、徳之を蓄ひ、之を長じ、之を育て、之を成し、之を孰し、之を養ひ、之を覆ふ。生じて有せず、爲して恃まず、長じて宰せず。是を玄徳と謂ふ。
- 恃=たのむ。何かをあてにする。
- 宰=仕事を意のままに処理する。切り盛りする。つかさどる。